深刻になるでない



深刻さ。






それは大きな苦しみをもたらす。






深刻さ。







それを、苦しみに一滴垂らすと、苦しみは何倍にも膨れ上がる。







この世に深刻になってはならない。








深刻さ。







それは、思考の中でのみ起こる。








その思考は、あなただろうか?私だろうか?









それはどこから起こっている?








深刻になってはならない。







それは、意識の中のほんの一部。自動で沸き起こってくる思考がもたらすものだ。











たしかに、この世界において、苦痛というものはなくならない。







この肉体が存在する限り、痛み、不快な感覚は起こり続けるだろう。







しかし、それが何だというのか。








痛みを取り去ろうとすること。救われようとすること。







そこに深刻さが芽を出す。







苦痛と言う矢が一本刺さることはあるかもしれない。







しかし、1本の矢でできた傷など、しばらくすれば元通りに回復するものだ。







しかし、思考を愛し、深刻さを愛するものは、更に2本、3本、4本という矢を、自らに突き刺す。








深刻になればなるほど、その痛みは大きなものになるだろう。









矢が刺さったのなら、ただその痛みとともにありなさい。









深刻になってはならない。











自由でありなさい。

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